
2015-08-13
歴史から受け継ぐもの
迎え火の幻想的な揺らめきはまるで生命の灯火。
橙色の淡い炎は吹き抜ける風々を迷わせぬ為の道標。
鎮魂の魂は時に激しく、時に穏やかに・・・
未だ闇に染まりきれない空は哀愁を抱え、厳かな風情は特別な日を迎える心情を物語ります。
暑い、暑いと言いながらも季節は早や、夏の区切り「お盆」を迎えます。
日本人にとって「お盆」は自分のルーツを探る大切な行事の一つ。
先祖を敬い、尊び、感謝の気持ちで供養する事で、改めて自分の存在を考えさせられます。
歴史のはじまり、赤塚家の初代はハワイ・カワイ島の開拓移民団の経験者。
夫婦で海を渡り、過酷な環境の中、サトウキビ畑での重労働に汗を流し、片や手先の器用さを活かし服の繕いや、散髪などで生計を立てていました。
命懸けで働くには理由があります。
日本で、故郷で錦を飾るのが2人の夢。故郷に家を建て、余生を送る。
昭和3年、見事夢を叶え帰国しました。
私の信条である、
「命懸けで物事に取り組む精神」は先祖の歴史から受け継いでいるものだと感じています。
歴史とは人間が築きあげてゆくもの。
時代、時代に生きた誰かが歴史を刻み、それを受け継いだ私たちがまた後世にバトンを渡す。それは何百年、何千年と続くのかもしれません。
どこかで「墓参りなんていいや」と先祖を蔑ろにしてしまえば、次代もそれを受け継ぎ、いつか歴史は途絶えてしまう事でしょう。
今、自分がここに存在するという事は、先祖がいたという証でもあります。
自分の先祖はどんな思いで一生を送ったのか、どんな物語があったのか。
皆様も是非、自分のルーツ、先祖の歴史を探ってみてください。
「お盆」という行事に歴史を語り継いでゆく。
これこそが先祖に対する本当の供養なのだと思います。