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2021-02-10

勝路を見出す

人生を生きていく上で直面する困難。
大なり小なり様々な困難は、誰しもが訪れる運命であり必然であるといえるでしょう。

現在であれば、いわゆる「コロナ禍」による活動自粛、経済は日々深刻さを増しているといえます。
それは、生活様式にはじまり仕事の業務改革など、企業から個人までその意識を変えざるを得ない事を余儀なくされています。

コロナ禍以前の日常に戻れるのは一体いつになることでしょう。


「活路を見出す」という言葉。
どんな困難も乗り越えられる路(みち)が必ずある、私はそう信じています。
例えそれがコロナ禍であろうと例外ではありません。

この2月で私の人生は70年目を迎えました。
振り返れば経営者として40数年、私の歴史はそれこそ苦労や困難という障害の連続です。
その障害は人や物、時間や自然など様々、中には生死の狭間をさまようなんて事もありました。
そんな障害の中でも思い出深いのは今から35年前、大手に勝る会社づくりを目標に掲げていた当時。
自分に何ができるのかを見つめ直し、大手に勝るものは何かと考え、私には誰にも負けない自信があるもの、それは「建築の技術」。
そして、何よりこだわりたいのは「職人としての本物のものづくり」。

大手メーカーを研究し、悩み・考え私はある事に気付きました。
「日本古来より伝わる伝統文化に準じた和風建築を大手はつくれないのでは?」

それから徹底的に和風建築を学び、その奥深さに触れたのです。
土庇(どひさし)があり丸桁があり土縁があり縁側がありその先には座敷。
日除けに次ぐ日除けで暗々とした住宅、陽の光を取り入れる住宅が主流の今では考えられませんが、昔はそれが居心地良く、心が落ち着いたものです。

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「本格和風建築ならば大手に勝てる。」

和風建築を学べば学ぶほどその思いは強くなり、私の目標は定まりました。

しかし、いくら技術や知識が素晴らしいものを伴っていても、その価値をお客様に伝える術(すべ)がなかったのです。

車を買うにも試乗します。服を買うにも試着します。
100円ショップの商品であってもそれを手に取り、価値を見定めてから購入します。
住宅も同じ。
何千万とする住宅を、見もせず情報もなく購入する人なんているのでしょうか。
展示場をつくり、パンフレットをつくりお客様に訴求する必要があるのです。

成功している会社(大手)を手本にすることは間違いではありません。
展示場をつくりパンフレットをつくる決断をし、金額にして億を超える借金を清水の舞台から飛び降りる覚悟で抱えました。

始めは半信半疑だった「大手に勝つ」という信念も、展示場の完成が近づくにつれ、その信念は色濃く確信に変わっていました。
庭園に塀、座敷・茶の間、畳の玄関と本格和風住宅が完成した姿は、渾身の出来だと今も鮮明に覚えています。
パンフレットも日本のみならず世界でも活躍する凸版印刷へ依頼し、素晴らしい出来栄えになりました。

図2_R.jpg
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満を持して訪れた展示場オープンの日。

徐々に高鳴る鼓動、それに比例するかの如く訪れてくるお客様。
対応できないほどの来場に、下足が玄関に収まらないほどの大盛況。

万感の思いで群衆を眺めながら思わず口に出た言葉。
「勝った・・・」
努力と苦労が報われた瞬間、人は目頭が熱くなるものです。


それから2年間、新たな依頼を断らなければならないほど仕事の受注でいっぱいになりました。

悩みに悩んだ人だけが手にする「活路を見出す」ひらめき。
そして、そのひらめきを持って行動する人にこそ「"勝"路を見出す」事ができるのではないでしょうか。

私の人生は、「事」を起こす人生。
コロナ禍だからといって、指をくわえて終息を待つ性分ではありません。
現状を変えるには、何か「事」をおこす必要があるのだと考えます。
頭で考えているだけでは何も変わりません。
その為には、人生に目標をたて、可能性にチャレンジする努力を惜しまない事です。
「事」を起こせば絶対に成功するとは言い切れません。
しかし、「事」を起こさなければ成功する事さえできないのですから。

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夢ハウス会長 赤塚幹夫
夢ハウス会長 赤塚幹夫

お客様と一緒にツーリング

家を建て終わった後もお客様と家族同然のお付き合いを続けていきたい。その思いからお客様貸し出し用の大型バイク、ハーレー・ダビッドソンを会社で買うことに。県外からわざわざ乗りにいらしたり、このために免許を取得したお客様もいます。休日はこのハーレーでお客様とツーリングし、親睦を深めるのが楽しみのひとつです。

プロフィール:

1951年新潟県生まれ。(株)夢ハウス会長。大工修行を経て27歳で建築の一貫性を目指して独立。現在夢ハウスをはじめ関連企業6社の代表を務める。

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