2020-11-04
情熱
情熱とは、気持ちが高ぶり物事や目標に向かって一途にのめりこむ事。
情熱とは、人を惹きつける力があるという事。
情熱とは、人を動かす力があるという事。
情熱とは、知識や教養、経験を上回る力があるという事。
情熱と聞いて私が真っ先に思い浮かべる人。世界的建築家・安藤忠雄さん。
数多くの世界的な賞や勲章を手中に収め、国内外で多くの作品を手掛けています。
80歳を目前に控えようとも病気で5つの内臓を摘出しようとも、未だ衰えず第一線で世界を股にかけ活躍されている姿はまさに情熱の塊。
安藤さんからこんな質問を受けたことがありました。
「赤塚さん、以前サントリーのミュージアムを建てたんだよ、その後その企業の同業他社アサヒビールから同じくミュージアム建設の依頼がきて建てたんだ。不思議だろ?何でかわからないんだ。」
同業他社となれば敵同士、確かに普通であれば競合他社が依頼した人と同じ依頼をすることは考えにくいことでしょう。
しかし、依頼先が情熱人安藤忠雄その人であれば話は変わります。
私は直ぐさまこう答えました。
「安藤先生、情熱ある人には人生を懸けられるのではないでしょうか」
「人生を懸けられる」こんな経験が私にもあります。
それは、夢ハウス第一号のお客様との出来事。
住宅を建てていただこうと、独立したての私が恩師の中村先生のもとへ通い詰めること26回、ようやく「あなたに任せる」と承諾をいただけたのです。
よく考えてみれば、右も左もわからない26歳の若僧に40年培ってきた退職金を託すのです。中村先生からしてみれば、断崖から飛び降りる覚悟だったのではないでしょうか。
ただ、私は当時より仕事に対する一途な思いは誰にも負けない自信はありました。
私に依頼をしてくれるのであれば、「あなたに頼んで良かった」とお客様が思い描く住宅、それ以上の作品をつくってやろうという気概がありました。
情熱が人を惹きつけ人を動かす。
安藤さんのお話や、私の経験からも「情熱の力」はまごうことなきものであると確信しています。
私のパラグライダー仲間に77歳にして空を翔ぶ遠山さんという方がいらっしゃいます。
遠山さんも情熱があり凄い人なのです。
何が凄いかと云うと、以前から空を飛んでいたのではなく、77歳にして空を飛ぼうと決意をし、チャレンジしたことです。
本当に空を飛んだ時は大きな感動を抱きました。なぜならば、一生懸命練習する姿を見てきましたし、歳を重ねた人のチャレンジがいかに大変な事かがよくわかっているからです。
遠山さんのこのエネルギーは一体どこからくるのでしょうか。
聞けば、ご自身は自動車整備販売会社の会長をやられていて多くの趣味をお持ちです。以前から冒険家で登山をするため世界中を回り、スキーを嗜み、囲碁や将棋は有段者、調理師免許も取得している多才ぶり。
何故空を飛ぼうと思ったのか尋ねれば、今まで興味が湧いた事には片端からチャレンジしてきた所、この歳になりこれ以上は興味が湧く事はないだろうと思っていたそうです。しかし、偶々パラグライダーで颯爽と空を飛んでいる人を見かけた時、「自分の人生、まだ空を飛んだことがないな」そう興味が湧きチャレンジしてみようと思ったとのこと。
挑戦する事に年齢は関係ないと改めて思い知らされました。
人生いつでも情熱の炎が絶えない遠山さんに尊敬の念を抱いたのです。
情熱は特定の人だけのものではありません。
誰しも人の中には数多くの可能性が秘められています。
その秘められた可能性を引き出す引き金となるのが「情熱」ではないかと思うのです。
「良い人生を送りたい」誰しもそう思うことでしょう。
良い人生を送りたければ、くじけず良い人生送れるような前向きな行動や姿勢であれば必ず叶います。
前向きな行動や姿勢の起爆剤となるものが、即ち「情熱」なのではないでしょうか。
経営者としての課題は、従業員に対し如何に情熱の炎を燃やさせる事ができるか、また如何にして情熱を継続させられるか。
夢ハウスに従事する全ての従業員一人一人が、仕事に情熱を注ぎ同じ方向へ進む限り、この先もずっとお客様が安心して住み続けられる誇りある会社として歴史を刻む事ができるでしょう。
それが夢ハウスの企業理念、
「本物のものづくりを通して、お客様と最高の価値と感動を共有する」
ことに繋がるのですから。