
2014-10-24
命懸けの挑戦
「・・・・時代の流れか、技術者(職人)が不足しています。
これからの時代は皆さんのような地場で活躍する工務店の時代が来るでしょう。
皆さんで頑張りましょう!」
世界的建築家・安藤忠雄さんの力強いお言葉に、熱気溢れる会場を埋め尽くした参加者は目を輝かせ、希望と勇気を与えられているようでした。
先日行われた、第17回夢ハウスビジネスパートナー総会。
全国より、北は北海道から南は沖縄まで約300名の方々にご参加いただきました。
残念な事に、当日安藤忠雄さんは都合がつかず、ビデオレターを送っていただいたのですが、それでもビデオレターでのお話は人を魅了し、感動させ、説得力のある講話でした。
それは、安藤忠雄さんがいままで経験してきた多様な人生。
「命懸けの真剣勝負」をしてきた生き様による人間の深みが成せる業なのだと思います。
世界的に活躍する人は共通に、自分を追い込み、人生を左右するような「失敗したら後がない」選択を幾度となく経験しています。
その経験が人の「器」の大きさに繋がっているのではないでしょうか。
私が最近始めたパラグライダーでは「命懸けの人生の縮図」を体験する事ができます。
パラグライダーの世界ではフライトは1日に1度、さらにそのフライトも40分ほどしか行いません。
なぜならば、その1度のフライトに全神経を集中するからです。
気圧の変動に注意を傾け、鳥の飛び方や木立の揺れで風を読んで舵を切り、着陸の際には必ず向かい風の体勢で降りる。
無事着陸すれば、神経の集中から来る精神的疲労はピークを迎え、しばらくは動けなくなる程です。
飛び立てば頼れるのは自分自身、1つのミスが命を落とす事に繋がります。
それでも「空を飛びたい」という夢を叶えるには、その代償として自分を追い込み、「命懸けの危険(リスク)」を冒して困難に挑む必要があるのです。
人生も経営も同様。
風という時代の流れを読み、命懸けで商売に挑むからこそ企業にも成長があります。
逆境に挑み、苦しみ、悩み、「失敗したら後がない」そんな困難をいくつも乗り越えるからこそ、人としての深みがでてくるのです。
人生の最後、振り返った時に「どれだけ社会貢献できたか」でその人の価値が決まるのではないでしょうか。
何気なく歳を重ねれば物事の感動が薄れていきます。
年を越せば私も64歳。
この歳になっても「命懸け」の感動とその意味を再確認させていただける人々との出逢いに、歓びと感謝の気持ちに絶えません。
まだまだ、私の人生は楽しい出来事と出逢いで溢れています。